手鏡と台(てかがみ と だい

手鏡と台(てかがみ と だい) 

 てかがみとだい(手鏡と台) これは江戸時代の鏡で、このころはまだガラスの鏡はありませんでした。金属を磨いて顔が映るようにしたものです。 この時代の鏡はとても高級なもので鏡を置く台がついていて、お金持ちか位の高い武家の家にしかありませんでした。 



鏡の歴史 

 最初は水の鏡。古代の人々は池や水たまりの水面に自分の姿形などを映しだしていました。その後、石や金属を磨いて鏡として使用していたことが遺跡発掘などから分かっています。 日本に金属製の銅鏡が伝わったのは弥生時代とされ、この時代には中国から数多くの鏡が入ってきました。当時は現代のような使い方ではなく、主に祭事用として、また宝物として扱われていました。日本では剣、玉、鏡は「三種の神器」とされ、鏡は神聖なものでした。 江戸時代までは青銅(銅に錫や鉛を加えたもの)でできた銅鏡が使われていました。文様のある面は鏡の裏面になります。反対側の表面を錫でメッキしてきれいに磨いたほうが表で鏡面です。 ガラス鏡は、室町時代にポルトガルの宣教師フランシスコ・ザビエルが日本に伝えたと言われています。 明治時代になると日本でもガラスを使った鏡が作られるようになりました。